不妊治療の裏側で行われていた、別の“妊活”

浮気調査をお問合せした経緯
今回のご相談は、結婚6年目を迎えた30代後半の女性依頼者様からのものでした。
子どもを望んでおり、数年前から本格的に不妊治療に取り組んでいたそうです。これまでにタイミング法、人工授精を試み、現在は体外受精へのステップに差しかかっている段階でした。通院や服薬、ホルモンバランスの管理など心身ともに負担がかかる治療の中で、依頼者様は夫婦で支え合うことに意味を感じ、懸命に努力を続けていたといいます。
しかし、ある日夫が「精子の状態を改善するために、別の専門クリニックに個別で通いたい」と話を持ち出したのです。積極的な姿勢に最初は安心していたものの、なぜかその後は様子がおかしくなっていきました。
通院日とされる日に限って連絡が取りづらくなり、帰宅も遅く、何をしていたのか質問しても「いろいろ検査があって」「疲れてて覚えてない」といった曖昧な返答が続いたといいます。
さらには、普段から使用していた財布の中に見覚えのない高級レストランのレシートやラブホテルの利用明細、さらには依頼者様が通っているクリニックとは別の婦人クリニックの領収書を見つけたことが決定打となりました。
しかもその利用日が、まさに「通院していた」とされていた日と完全に一致していたのです。これは何か隠し事があると確信した依頼者様は、夫に直接問いただすのではなく、事実を冷静に把握するため、専門の調査機関に相談することを選ばれました。
調査依頼者の情報
依頼者 | 年齢 | 職業 |
女性 | 30代 | 会社員 |
対象者 | 年齢 | 職業 |
男性 | 30代 | 会社員 |
依頼者ヒアリング内容
依頼目的 | ・夫の行動確認 ・自宅住所の判明 |
調査期間 | ・5日間 |
調査方法 | ・尾行、張り込み |
調査概要
調査事前準備
依頼者様より、夫が通院していると主張していた曜日や時間帯を詳細に伺い、スケジュールを絞って調査計画を立案しました。
出発地点である勤務先、移動に使う交通手段、立ち寄ると推定される施設の位置関係を把握し、調査員は複数体制で対応。さらに、以前レシートが見つかった飲食店やホテルについても事前に下見を実施し、出入り確認が確実にできるよう準備を整えました。
調査開始
調査スケジュール
15:00 |
対象勤務先より、本日の調査を開始する。 |
15:15 |
対象は単身にて、対象勤務先を出る。 その後、徒歩にて移動する。 |
15:20 |
対象は、駅に到着し改札を通る。 都心行きの電車に乗車する。 |
15:30 |
対象は、都心駅に到着すると、降車し改札を通る。 その後、改札付近にて女性と合流する。 |
15:45 |
対象と女性は、婦人科のクリニックに入る。 女性は、薬を受け取っている様子である。 ※以降、女性を相手女性と記す。 |
16:00 |
対象達は婦人科クリニックを出ると、徒歩いて移動する。 その後、付近のカフェに入る。 ※会話の様子から、長期間関係があることが判明する。 |
17:30 |
対象達は、同カフェを退店すると、ホテル街方向に移動する。 ※対象達は腕を組みながら親しげにしている様子である。 |
17:40 |
対象達はラブホテルに入る。 |
18:30 |
これまで状況に変化は見られない。 |
21:40 |
対象達は同ラブホテルを出る。 その後、駅方面へ移動する。 |
21:50 |
対象達は駅にて離別する。 対象は自宅方向の電車に乗車する。 相手女性は、駅ホームにて電車を待っている様子である。 |
21:55 |
相手女性は、電車に乗車する。 |
22:20 |
相手女性は降車し、改札をでて徒歩にて移動する。 |
22:35 |
相手女性は、アパートに到着し、中に入る。 同アパートは、相手女性宅と判明する。 |
調査報告
後日、完成した報告書を依頼者様にお渡ししました。調査報告書を受け取った際、依頼者様はしばらく言葉を発することができないほどのショックを受けておられました。
依頼者様は、「私との子供じゃなくてこの人との子供が欲しかったのでしょうか….。」と涙ながらに話されていたのがとても印象に残っています。
不妊治療というデリケートな過程の中で信じていた夫が、まさか別の女性と関係を持ち、“妊活”のような行為をしていた事実は、想像を絶する裏切りだったに違いありません。私たちはその気持ちに寄り添い、まずはじっくりと気持ちを整理する時間を設けていただくようご案内しました
アフターサポート
数日後、冷静さを取り戻された依頼者様は「証拠があることで、感情ではなく事実をもとに話し合える」とおっしゃり、夫との今後について冷静に考え始められました。
当社では、提携する弁護士を紹介し、慰謝料請求や離婚に向けた手続き、相手女性への対応などについて法的な観点からの助言を受けていただきました。また、精神的に不安定な状態が続いていたことから、希望されたカウンセリングサービスの手配も行い、依頼者様の心のケアも同時に進めました。
夫には証拠を突きつけたうえで話し合いを実施し、初めは事実を否認していたものの、証拠により全てを認め、平謝りとなりました。相手女性についても身元が判明していたため、弁護士を通じて正式な慰謝料請求を行い、支払いの意向が示されました。現在、法的手続きは順調に進行しています。
依頼者様は、夫との離婚を前提とした別居を開始し、「新しい人生を歩む準備をしている」とおっしゃっていました。私たちは最後まで依頼者様の選択を尊重し、最善の決断ができるよう引き続き全力でサポートを行ってまいります。
「こんな裏切り方をされるとは思っていなかった。でも、今は前に進む力が湧いてきました」と前向きな言葉を口にされた依頼者様を、当社としても全力で支えてまいります。
不妊治療という繊細なテーマの裏で進行していた不貞行為。それは、ただの浮気以上に、夫婦の信頼を大きく裏切るものでした。依頼者様は心から信じていたパートナーに騙され、努力と希望が一瞬で踏みにじられた思いだったことでしょう。
しかし、調査によって事実を明らかにし、証拠を得たことで、依頼者様は自分の人生の舵を再び握ることができました。真実を知ることは時に辛いものですが、それが新たな一歩を踏み出すための力になることもあります。