陰湿ないじめとSNS問題

いじめ調査をお問合せした経緯
今回ご相談いただいたのは、40代の女性のお客様です。高校2年生になる娘さんのことで、数ヶ月前から様子がおかしいと感じていたそうです。
以前は明るく友達も多く、部活動にも熱心だった娘さんが、最近では口数が減り、朝になると体調不良を訴えて学校を休みがちになったとのこと。LINEの返信も遅れがちで、誰かと連絡を取っている様子も見受けられないそうです。
心配になったご依頼者様が理由を尋ねても、「別に」「少し疲れているだけ」とはぐらかされ、詳しいことを話してくれません。しかし、娘さんの部屋から聞こえるすすり泣く声や、リストカットを隠そうとするような仕草を見て、ご依頼者様は娘さんが深刻な悩みを抱えているのではないかと強い不安を感じるようになりました。
担任の先生に相談しても、「年頃の女の子によくあることかもしれません」と、具体的な対応はしてもらえなかったそうです。
娘さんの精神状態が悪化していくのを目の当たりにし、「親として娘を守りたい。でも、何が起きているのか、どうすればいいのか全く分からない」と、藁にもすがる思いで弊社のウェブサイトをご覧になり、いじめ問題に特化した調査についてお問い合わせくださいました。
調査依頼者の情報
依頼者 | 年齢 | 職業 |
女性 | 40代 | 会社員 |
対象者 | 年齢 | 職業 |
娘 | 17歳 | 高校生 |
依頼者ヒアリング内容
依頼目的 | ・娘のいじめの有無を確認 ・相手の特定 |
調査期間 | ・3日間 |
調査方法 | ・尾行、張り込み |
調査概要
調査事前準備
ご依頼者様から娘さんの学校生活、友人関係、SNSの利用状況、そして最近の言動について詳しくヒアリングしました。娘さんが特に学校を休みがちな曜日や時間帯、通学路で気になる場所などを細かく伺い、いじめが行われている可能性のある状況を具体的に想定していきました。
高校生の場合、SNSを介したいじめも懸念されるため、娘さんのSNSの利用状況についても可能な範囲で情報を共有していただきました。学校敷地内での直接的な調査は困難なため、登下校時や学校周辺、放課後の行動を慎重に監視する計画を立てました。
ご依頼者様とは密に連絡を取り合い、娘さんに気づかれないよう、かつ安全に配慮した調査であることをご理解いただきました。
調査開始
調査スケジュール
1日目 7:30 |
対象宅から本日の調査を開始する。 対象は家を出て、最寄り駅方面に徒歩にて移動する。 |
7:40 |
対象は最寄り駅の改札を通ると、学校方面の電車に乗車する。 |
8:00 |
対象は学校最寄り駅にて降車し、改札を出て徒歩にて移動する。 学校周辺にて、対象が女子生徒2名と合流するところを確認する。 |
8:05 |
対象は、女子生徒2名の後ろを歩いている様子である。 また、女子生徒2名に対象を気に掛ける様子は確認できない。 その後、対象と女子生徒2名は校舎内に入る。 同刻、調査を一時中断する。 |
15:30 |
対象在学の高等学校から調査を再開する。 対象は、単身にて校舎を出て、徒歩にて移動する。 |
15:45 |
対象は、学校付近にあるカフェに入ると、飲み物を注文し、席に座る。 対象は、勉強をしている様子である。 |
16:00 |
同カフェに女子生徒2名が入店する。 女子生徒2名は対象を見つけると、対象とは離れた席に座る。 ※調査員は対象近くと女子生徒2名の近くに分かれて調査する。 |
16:30 |
女子生徒2名は、対象の陰口を言っている様子を確認する。 対象は、女子生徒2名の方を視認し、荷物を片付けると、同カフェを退店する。 |
16:45 |
対象は、駅方面に徒歩にて移動する。 |
16:55 |
対象は、駅に到着し改札を通ると、自宅方面の電車に乗車する。 |
17:20 |
対象は自宅最寄り駅にて降車し、徒歩にて移動する。 |
17:30 |
対象は、自宅に到着し、入る。 |
2日目 7:30 |
対象宅から本日の調査を開始する。 対象は家を出て、最寄り駅方面に徒歩にて移動する。 |
7:40 |
対象は、最寄り駅に到着し、改札を通ると学校方面とは違う路線の電車に乗車する。 |
8:10 |
対象は、降車し、駅構内のトイレに入る。 対象はトイレを出て、徒歩にて移動する。 ※トイレにて制服から私服に着替えた様子である。 |
8:20 |
対象はカフェにはいり、軽食を注文すると席に座る。 |
9:00 |
対象は、同カフェにて勉強をしている様子である。 |
9:10 |
対象は、大学生と思われる女性Aと合流する。 対象と、女性Aは雑談をしている様子である。 |
10:00 |
対象達は同店を出て、付近のバス停からバスに乗車する。 |
10:45 |
対象達は、同バスを降車し、水族館に入る。 |
12:00 |
館内を確認すると、対象と女性Aは楽しそうに館内を散策している様子である。 |
13:50 |
対象達は同水族館を退館し、駅方向に徒歩にて移動する。 |
14:00 |
対象達は、駅付近にあるカラオケボックスに入る。 |
15:00 |
これまで、状況に変化は見られない。 |
17:00 |
対象達は同店を退店すると、駅にて離別する。 その後、対象は、トイレに入り、出てくると制服に着替えている。 |
17:10 |
対象は自宅方向の電車に乗車する。 |
17:50 |
対象は自宅最寄り駅にて降車し、改札を通ると自宅方面に徒歩にて移動する。 |
調査報告
数日間の調査の結果、ご依頼者様の娘さんが、同じクラスの女子生徒グループから仲間外れにされたり、SNS上で誹謗中傷を受けたりするなどのいじめを受けている状況が確認されました。
登下校時の行動観察では、娘さんが一人で歩いているのに対し、同級生グループは楽しそうに話しながら歩いており、明らかに娘さんを避けている様子が記録されました。
放課後、娘さんが一人でカフェに立ち寄る際も、偶然同じ店にいたグループから聞こえるように陰口を言われ、悲しい表情を浮かべている場面も確認されました。
また、SNSの調査では、裏アカウントと思われる場所で娘さんの悪口が書かれていることが判明しました。これらの状況は、娘さんが話したがらない「体調不良」や「疲労」の裏に隠された、深刻ないじめの実態を示すものでした。また、SNS上で頻繁にやり取りをしているアカウントも発見し、状況から、女性Aと推測されました。
調査報告書には、日時、場所、いじめ行為の内容、関与した生徒の特徴、そしてSNS上の証拠などが詳細に記録され、写真や動画などの証拠も添付されました。
アフターサポート
調査報告書をご依頼者様にお渡しした際、娘さんがいじめを受けている事実を目の当たりにし、大変心を痛めていらっしゃいました。「まさか、あの子たちが…」と、娘さんの友達だと思っていた生徒たちが関わっていたことに大きなショックを受けておられました。
私たちは、ご依頼者様の辛い気持ちを受け止め、決して一人で抱え込まないでほしいとお伝えしました。そして、今回の調査で明らかになった事実に基づき、今後どのように対応していくべきか、具体的なアドバイスをさせていただきました。
SNS上で知り合った人ともあっていたことから、ご依頼者様はまずは娘さんと話す機会が必要だということで、調査を行ったことは内密にしながらも、娘さんと話合いの場を設けたそうです。話し合ったことで、現在の娘さんの気持ちや、今後どうして行きたいかを具体的に決めれることができたそうです。
また、ご依頼者様の精神的なサポートも継続的に行い、必要に応じて弁護士などの専門家をご紹介することも視野に入れ、全面的にバックアップしていくことをお約束いたしました。
ご依頼者様からは、「これで娘のために具体的な行動が取れる」と、前向きな言葉をいただくことができました。
高校生のお子様のいじめは、親御さんにとって計り知れない心配事です。SNSを介した見えないいじめも多く、その兆候を見つけることは容易ではありません。
しかし、お子様のSOSのサインを見逃さず、早期に適切な対応をとることが重要です。
もし、お子様のことで何か不安なことがございましたら、一人で悩まず、私たちのような専門家にご相談ください。
お子様の安全と笑顔を守るために、全力でサポートさせていただきます。