SNS内で起こるいじめ

いじめ調査をお問合せした経緯
今回ご相談いただいたのは、都内在住の40代のご夫婦のお客様からです。高校1年生の娘さんのことで、最近、様子がおかしいと感じることが増えたそうです。
以前は部活動にも熱心で、友達との外出も楽しみにしていた娘さんが、急にスマホを見るのを嫌がるようになり、家にいる時も暗い表情で過ごすことが多くなりました。
心配になったご依頼者様が理由を尋ねても、「別に」「疲れているだけ」とはぐらかされ、詳しいことを話してくれませんでした。しかし、娘さんが頻繁にSNSのアカウントを削除したり、新しく作り直したりしていることに気づき、何か隠しているのではないかと強い不安を感じていました。
ある夜、娘さんの部屋から聞こえるすすり泣く声を聞き、これはただの反抗期ではないと確信しました。
担任の先生に相談したものの、「最近はSNSでのトラブルも多いですが、学校側で介入できる範囲は限られています」と、具体的な対応はしてもらえなかったとのこと。
娘さんの精神的な負担が日に日に増していくのを目の当たりにし、「親として娘を守りたい。でも、何が起きているのか、どうすればいいのか全く分からない」と、藁にもすがる思いで弊社のウェブサイトをご覧になり、高校生のいじめ問題、特にSNS絡みの調査についてお問い合わせくださいました。
調査依頼者の情報
依頼者 | 年齢 | 職業 |
夫婦 | 40代 | 会社員、専業主婦 |
対象者 | 年齢 | 職業 |
息子 | 14歳 | 中学生 |
依頼者ヒアリング内容
依頼目的 | ・息子のいじめの有無を確認 ・相手の特定 |
調査期間 | ・3日間 |
調査方法 | ・尾行、張り込み |
調査概要
調査事前準備
ご依頼者様からの詳細なヒアリングをもとに、高校生特有のSNSを介したいじめの実態を明らかにするための調査計画を策定しました。高校生の場合、直接的な暴力よりも、SNS上での誹謗中傷や仲間外れといった見えにくい形でのいじめが深刻化しやすい傾向があります。
娘さんのSNSの利用状況、特にアカウントの変更履歴や、不審なグループチャットの存在について可能な範囲で情報を共有していただきました。また、学校の登下校時や放課後の行動範囲、普段の友人関係についても詳しく伺い、SNS上の情報と現実世界での行動を照らし合わせることで、いじめの全体像を把握することを目指しました。ご依頼者様には、プライバシーに最大限配慮しつつ、正確な情報を得るための調査であること、そしてSNS調査の難しさも丁寧にご説明し、ご理解をいただきました。
調査開始
調査スケジュール
1日目 16:30 |
対象の通学先高校から本日の調査を開始する。 |
16:45 |
対象は単身にて、下校する。 |
16:55 |
対象は最寄り駅に到着し、自宅方面の電車に乗車する。 |
17:00 |
対象はスマートフォンを操作している様子である。 確認できる範囲で伺うと、LINE上で対象に対する悪口と思われる内容を確認する。 その後、Xでも同様のポストを対象が見ている様子である。 |
17:10 |
対象はスマートフォンで動画を見ている様子である。 |
17:30 |
対象は、自宅最寄り駅にて降車し、改札を出て自転車に乗車する。 |
17:45 |
対象は、対象自宅に入る。 |
2日目 16:30 |
対象の通学先高校から本日の調査を開始する。 |
16:35 |
対象は、単身にて移動する。 その直後、女子生徒2人が対象に追いつき、一緒に駅方面に向かう様子である。 |
16:40 |
女子生徒2人は、対象の容姿を貶す言葉を言っていることを確認する。 その後、女子生徒2人は対象と別れ、対象は単身にて電車に乗車する。 |
17:35 |
対象は自宅最寄り駅にて降車し、自転車に乗車する。 |
17:55 |
対象は、対象自宅に入る。 |
調査報告
数日間にわたる調査の結果、ご依頼者様の娘さんが、同じクラスの女子生徒グループからSNSを介した悪質な集団いじめを受けている事実が明らかになりました。
娘さんは、特定のグループからLINEやX(旧Twitter)などで執拗に誹謗中傷を受け、グループチャットからも意図的に外されていることが判明しました。
さらに、娘さんのプライベートな写真が無断で拡散され、根も葉もない噂を流されていることも確認されました。これにより、娘さんは学校内で孤立し、精神的に深く追い詰められている状態でした。
調査報告書には、これらのSNS上でのやり取りのスクリーンショットや、娘さんが孤立している学校生活の様子を記録した写真、いじめに関与している生徒たちの特定情報が詳細にまとめられました。この報告書は、学校側や関係者に対して具体的な対応を求めるための、非常に強力な証拠となりました。
アフターサポート
調査報告書をご依頼者様にお渡しした際、SNSの画面に映し出された誹謗中傷の数々に、ご依頼者様は激しく動揺し、言葉を失っていました。「まさか、こんな陰湿ないじめが…」と、娘さんが一人で抱えていた苦しみの深さを知り、深く心を痛めていらっしゃいました。
私たちは、ご依頼者様の辛い気持ちに寄り添い、まず心を落ち着かせるための時間を持っていただくことを提案しました。そして、いじめの解決に向けた具体的なロードマップを提示しました。学校の責任者に報告書を持参し、SNS上の証拠を突きつけ、具体的な対応を求めること。娘さんの心の傷を癒すために、信頼できる専門カウンセラーを紹介すること。そして、もし学校側の対応が不十分な場合は、弁護士を介して法的措置も視野に入れることなど、選択肢を一つずつ丁寧に説明しました。
ご依頼者様は、私たちが共に解決に向けて動いてくれることに強い安心感を得たご様子で、「一人で悩んでいた時とは全く違う。これで娘を守れる」と、涙ながらに力強くおっしゃってくださいました。私たちは、娘さんの笑顔が戻るまで、ご依頼者様を全力でサポートすることを約束しました。
高校生のいじめ問題は、SNSの普及により、見えにくく、かつ深刻化しやすいという特徴があります。お子様のSNSの利用状況の変化や、精神的な不調は、見過ごせないSOSのサインかもしれません。
もし、お子さんのことで何か不安なことがございましたら、一人で悩まず、私たちのような専門家にご相談ください。
お子様の安全と心の平穏を取り戻すために、私たちはご依頼者様と共に、真実を明らかにし、最善の解決策を見つけるお手伝いをします。